深森の帝國§総目次 §物語ノ本流 〉第二部.第一章(頁.1)

第二部 第一章 頁.1.神宮門前町の一角にて

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――水無月の半ば、神宮にて月次祭の執り行われると云ふ――『照泉鏡(てるみかがみ)』

朝熊山の戦が終結し、門前町の治安も安定し始めた。朝熊山の戦から二、三日後、つまり、 水無月の四日・五日ほどの頃である――鏡は門前町の一角にある、カモさんが滞在中の小宅を訪問した。

夏の盛りの暑さをしのぐためか、カモさんは木陰になった涼しい縁側で、何らかの文書に目を通していた。 しかし、程無くして鏡の来訪に気付いて振り向き、「疲れは取れたかの?」と声を掛けるのであった。 鏡は戸惑ったように、「はあ…」と返事するばかりである。

カモさんは鏡の体調を暫し観察し、感心したように、「疲労回復が早いのは若者の特権だのう」と微笑んだ。 そして、「まあ、上がれ…ミイ坊も丁度、来て居るんだ」と声を掛けた。


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