深森の帝國§総目次 §物語ノ本流 〉第一部 第七章(頁.1)

第一部 第七章 頁.1.神宮門前町の朝

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偽書『照泉鏡』より――神宮より北へ行くこと二里三里ばかりなり、雅なる名高き離宮あり。これぞ伊勢斎宮なり。 人呼んで竹の都なり。竹は多気にあるらし。=\―実際の歴史書でも、「多気の都」=「竹の都」という風に記録されていたらしい。

早朝の神宮、蔵町に程近い雑舎である。「昨日の雨もすっかり上がって良い天気ですよ」と、元気そうなタスキであった。 その後をサッサと付いていく戈郎と、寝不足でヨロヨロの鏡が居た。

鏡はモソモソと動き回り、結構な量の荷物を包んだ風呂敷を担いだ(=荷物係である…)。 「馬に乗るんだって?私は一人で乗れない…」などと、なおも、状況の変化に戸惑っていたのである。

戈郎は矛を構え直し、鏡を振り返った。「オレが相乗りしてやろうか?オレも異教徒の地獄の大王に興味があったし、 渡りに船だ」などと言っている――戈郎の言う「異教徒の地獄の大王」とは、どうやら斎宮に坐す斎王の事のようである…


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