深森の帝國§総目次 §物語ノ本流 〉第一部 第四章(頁.1)

第一部 第四章 頁.1.坂下宿の朝、廃寺にて

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(前回のあらすじ)第三章「坂下宿」で、廃寺にて殺害された僧の亡霊と遭遇。 しかし、カモさんの言葉で亡霊は鎮まり、静かになった廃寺で、一行(カモさん・鏡・戈郎)は一夜を過ごす。 イオは亡霊の鎮魂のため、夜間外出していた。

――伊勢道、是、伊勢神宮へ続く参詣の道なり。日永の追分より本街道、関の追分より別街道。 古く、初代斎宮の日ノ杖、掲げて行き来せし道なり――古文書「照泉鏡(てるみかがみ)」より。

一夜明け、早い朝日が差し込み始めた坂下宿にて――坂下宿の外れの廃寺に宿泊していた旅の一行。

井戸の前で朝の行水を始めた戈郎、未練がましくブツブツと、我が身に起こった状況について、 「未だにオレがてめえらと道連れになるなんて信じられねえ」などと ぼやき続けており、鏡はそれを聞きながら、寝ぼけ眼で歯を磨いているのであった。

そこへ、前触れも無くいきなり、小柄な人影が出現。

「おはようございます…」と語りかけたその人物は、夜の野辺送りのために 一晩中、どこかへ姿を消していた、魚(イオ)であった。 彼女の被っている笠の上にはホトトギスがくつろいでいて、「特許許可局!特許許可局!」とさえずっている。

驚きの余り、「ぎゃあッ?!」と飛び上がる戈郎。そそくさとしゃがみこみ、 「見るんじゃねえ」とか、ムニャムニャと抗議した様子である (ここはギャグである。一応、下半身はちゃんと穿いているのである)。

対して、イオは、堂々と落ち着き払った冷ややかな目。「…オタンコナスッ」


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